脳神経外科の特徴

当科では脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷などを扱っています。当科の特徴は、直達手術と血管内手術の両方ができることです。

4名の常勤医がおり脳神経外科指導医・専門医3名、脳卒中専門医3名、脳神経血管内治療指導医1名、脳卒中の外科技術認定指導医1名、定位機能脳神経外科技術認定医1名など多数の学会資格を有している研修施設です。

発症8時間以内の急性期脳梗塞に対して積極的に血管内治療による血行再建術を行っています。

診療内容

1.脳動脈瘤の治療

脳動脈瘤に対する治療は、開頭クリッピング術と、カテーテルによるコイル塞栓術があります。当科は、どちらの治療法も得意としています。未破裂動脈瘤に対して患者さんと相談のうえ、最も適した治療方法を選択しており近年はコイル治療件数が増加しています。

代表症例:脳動脈瘤に対するコイル塞栓術例(ステント併用)

代表症例:大型脳動脈瘤に対するクリッピング術例

2.血栓溶解療法・血行再建術

脳梗塞は突然に半身が麻痺したり、言葉が喋れなくなったり、意識が無くなったりします。血栓溶解薬(t-PA)の静注治療は発症から4.5時間以内にのみ実施可能です。最近になり、血栓を回収除去する特殊なカテーテル(トレボ、ソリティア、ペナンブラ)を用いた治療が可能になりました。この方法では発症から8時間までの急性期のみに治療できる可能性があります。県内でも限られた施設でのみ治療可能であり当科では2013年から導入しています。

ステント型血栓回収デバイス(トレボ)と吸引型血栓回収デバイス(ペナンブラ)

代表症例:左中大脳動脈の塞栓症 吸引カテーテルで再開通した。

3.頸動脈ステント留置術

頸部の太い動脈が非常に狭くなったり詰まったりしてしまった場合、血流が不足して脳虚血症状があらわれることがあります。薬物治療に加えて、狭くなった部分に血管内からバルーンやステントを入れて拡げる治療があります。頚動脈狭窄や一過性脳虚血発作(短時間だけ麻痺や言語障害を生じるが、その後回復する)があった方は詳しい検査が必要ですのでご紹介ください。

代表症例:左頸部内径動脈の高度狭窄 軽動脈ステントを留置して血流が改善

4.脳腫瘍の集学的治療

脳腫瘍の中でも良性腫瘍の場合は外科的に摘出できれば治癒することが可能です。悪性脳腫瘍の場合には完全摘出は困難ですが、手術によって病理診断を行い、放射線治療や化学療法(テモゾラマイド内服)を行うことで、増大を抑制して有意義な生存期間を延ばすことができます。当院には放射線治療専門医と化学療法専門医がいますので集学的な治療を行うことが可能です。

外来

脳卒中は緊急疾患ですので顔面麻痺、半身麻痺、呂律障害などの神経症状が出た際には直ちに救急車を要請してください(Time is Brain:早く治療を受けるほど重い後遺症を免れる可能性があることからこのように呼ばれています)。
一般外来は原則予約制となっています。病診連携を重視しており総合相談室を通して予約が可能です。木曜日に頭痛専門医による専門外来を行っています。

診療実績  脳神経外科手術件数

2015年 2016年
クリッピング術 8 10
脳血管内手術 51 67
脳腫瘍摘出術 17 16
慢性硬膜下血腫手術 33 43
総手術数 162 191
tPA投与件数 13 15
川口市立医療センター 〒333-0833 川口市西新井宿180