川口市立医療センター 〒333-0833 埼玉県川口市西新井宿180 TEL 048-287-2525 FAX 048-280-1566
医療の質・安全の向上に向けての取り組み – http://kawaguchi-mmc.org/aboutus/activities/medicalsafety/

医療の質・安全の向上に向けての取り組み

 「医療の質・安全」とはどのようなことをさすのでしょうか。医療安全は近年よく話題にされるようになってきました。医療行為のなかに間違いがなく、できうる限りリスクを低減化させ、患者さんが無事に診療を終えていただくことを目指さなければなりません。では医療の質とは何をいうのでしょうか? 「医療の質」は基本的には安全面を含め、当センターがもっている機能・能力を最大限に発揮でき、患者さんが満足できる診療や療養環境を提供できる状態にあるかどうかということです。それを示したものが下図です。この環境を提供するために重要なのが継続的な教育・研修にあると考えています。

医療の質・安全に係る各要素

 この「医療の質・安全」向上のために、川口市立医療センターにおいては平成20年からクオリティマネジメント室を設置し、後に述べる9チームを統括して活動を行っています。

 クオリティマネジメント室には室長(副院長、医師、兼務)、副室長(医師、兼務)、副室長(看護師、医療安全管理者、専従)を中心に、感染認定看護師(専従)、皮膚排泄ケア認定看護師(専従)、事務職員(パート)がいます。

1.クオリティマネジメント室

1)クオリティマネジメント室としての業務

 医療の質・安全にかかる業務を横断的に実施しています。具体的には所属チームのとりまとめ以外に、平成23年度よりQMS−H (Quolity Management System for Heathcare) 研究会のメンバーとして活動を開始しました。QMS-H研究会は東京大学、早稲田大学、青山学院大学、東京理科大学と当センターを含む10病院が共同して医療の質・安全のためのツール開発や、仕組みづくりを行っています。

 その活動の一環として平成24年度より、院内文書管理、内部監査、医療の質・安全教育などを実施するための準備に入り、今年度よりそれらを実施し始めているところです。これらの基本は業務を日々改善していくための PDCA (Plan-Do-Check-Action) あるいは SDCA (Standard-Do-Check-Action) サイクルを回すために必要なことです。これらの取り組みの中から、当センターの長所短所が見えてきており、今後は長所をよりいっそうのばしていき、短所は改善していくべきこととして対応していこうと考えています。

 このような活動の結果として病院機能評価や ISO などの各種認定の取得もみえてくるものと思われます。当センターでは病院機能評価バージョン5を取得済みです。

 また下記に示す所属チームの業務は部門横断的に活動するものばかりで、臨床的に直接協力していくチームや周りからサポートするチームなど様々ですが、このチーム同士も協力し合いながら活動していくようにしています。

2)所属チームおもな活動内容

  1. 医療安全;各部署の代表からなり、院内の安全に関することを実質的に行っています。
  2. 感染対策(ICT);感染に関する現場レベルでの活動チームで、院内感染ラウンドや各種サーベイランスを実践しています。
  3. CS;患者満足度、待ち時間調査、メッセージボックス(ご意見箱)、職員接遇対策等を担当しています。
  4. 褥瘡管理;褥瘡の院内発生を低減するための、現場指導、発生した患者への対応を行っています。
  5. 栄養管理(NST);入院患者の栄養サポートを実施している。
  6. 緩和ケア;がん患者の緩和に関するサポートと、緩和に関する職員教育を担当しています。
  7. QCサークル活動推進チーム;現場レベルでの改善活動をサポートし、推進しています。
  8. 臨床指標管理;病院としての臨床指標を策定、提案、公表を行っています。
  9. PFC・文書管理;今年度から発足したチームです。業務標準化管理をめざし、プロセスフローチャートと手順書等の文書を総合的にチェッくし、修正し、完成形を職員へ周知していきます。

 これらの9チームは年度当初にはその年度の活動方針を示し、年度末には結果報告を行うことを義務づけています。

 活動概要については2〜3ヶ月に1回ずつ、クオリティマネジメントニュースを発刊し、職員の啓蒙を行っています。

表1 所属チームの今年度の活動目標
チーム 目標
クオリティマネジメント室 【Quality Management system for Healthcare (QMS-H) 活動の推進】 業務の標準化とその遵守、文書管理システムの運用開始、SDCAサイクルを回すための内部監査実施、質向上・安全のための層別研修実施、病院機能評価受審
医療安全チーム 【安全・安心な医療の充実・改善・強化】 危険薬誤投与防止、患者への安全教育、5Sラウンド、事例分析の職場への浸透、救急カート整備、肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症予防策テンプレート完成、危険手技の安全な実施のための手順書作成、ピクトグラム定着
感染対策チーム 【院内感染防止】 前後期でチェックリストを用いた感染対策ラウンド実施、抗菌薬の適正使用に関する監視、サーベイランス実施、疾患別感染対策基準の策定
褥瘡対策チーム 【褥瘡を作らない・持ち込まない】 褥瘡勉強会実施、体圧分散寝具の管理システム適用
CSチーム 【接遇スキルアップと職員手帳作成】 接遇リーダーを中心に各職場での取組、患者満足度調査、終業規則・接遇等を記載した職員手帳作成
栄養管理チーム 【入院患者の栄養状態向上】 入院患者の体重測定の実施、院内のおけるpre-ALBの測定件数増加、NST依頼件数増加
緩和ケアチーム 【緩和ケアの推進】 レスキュドウズの自己管理マニュアル作成、チーム回診の充実
臨床指標管理チーム 【指標の公開】 診療データ管理室、DPC管理室、医事課、その他の部署からデータの提供を受け、検討した上で、日本病院会提唱の臨床指標を中心に、当センター分を作成し、HP上で公開する。それに引き続き、国立病院機構が提唱している臨床指標の一部を取り込んでいく。指標から見た質改善点を探る
PFC・文書管理チーム 【業務標準化推進】 提出済みPFCの監査、指導。関連文書の確認と精査、不足分の作成指示、これらにより業務標準化の推進を図る
QCサークル活動推進チーム 【サークル活動推進;「目指そう! ムダ・ムラ・ムリの排除」】 より身近なテーマで活動ができるようにサポートする,6つ以上のサークル発足、活動結果の業務標準化への落とし込み、歯止めチーム報告増加、試行期間を確実にとれるようスケジュール調整

2.当センターの医療安全(狭義)

1)医療安全体制(図参照)

 当センターの医療安全体制は図1に示す形で、医療安全チームの関連委員会として医療安全管理委員会が存在し、チームからの提案を承認、実施へのサポートを行っています。重大事例の発生に際しては、医療安全対策会議が招集され、各種対応を実施いたします。医療機器安全管理の機能も医療安全管理委員会が有しています。一方、医薬品安全管理に関しては薬剤部を中心に行なっています。

 最も中心で活動する医療安全チームは各部署の代表(部署のセイフティマネージャー)が入り、院内の5Sラウンドを始めとして、小グループで表1に示した種々の活動を行っています。また院内医療安全に関する事例は「不具合不都合報告」として現場スタッフから挙げられており、この中には苦情、暴言暴力、針刺しなどスタッフ側が被害を受けたものも含まれています。これらの報告をもとに、重要事象を中心に分析を行い、必要に応じて改善策を講じています。場合によっては手順の見直しになる場合もあります。

2)医療安全対策の取組み

(1)不具合不都合報告

 先に述べたように、何らかの不具合が患者さんに発生した場合に報告する仕組みがあります。本来あるべき状態から外れてしまった場合(例えば、薬を点滴する時間がおくれてしまった、患者さんが転倒した、といった事柄など)にすべて報告してもらうようになっています。

 また患者影響度レベル(レベル0〜5)について、診療支援部門での不具合に関しては、自部署から間違った形で出してしまった事柄に関してはたとえ患者に間違った行為が行われずとも、レベル1として取扱っています。

 昨年度は年間3,000件程度の報告がなされており、そのうち1/3が薬剤に関する報告でした。

(2)病棟ラウンド、KYT等の実践

 医療安全チームでは年間数回の病棟ラウンドを実施し、問題点の把握に努めています。また感染管理チームにおいても同じく感染予防の観点から病棟ラウンドを実施しています。

(3)「医療安全全国共同行動」への参画

 当センターの平成21年度から「医療安全全国共同行動」にも参画し、全国の病院とともに、各種安全活動を実施しています。

 当センターでは「行動目標1 危険薬誤投与防止」「行動目標7 事例要因分析から改善へ」そして「行動目標8 患者・市民の医療参加」に参加しています。

 特に行動目標8は「患者間違い防止」の観点から、患者さんたちの協力も重要です。フルネーム確認を随時いたします。できれば患者さんご自身でフルネームで名乗っていただけるとより安心できることになります。

 同じく患者さんの協力を頂けるように、入院された場合、ベッドサイドに医療用のピクトグラムが貼付される場合があります。療養上の注意などをわかりやすく絵で表示したものです。患者さんご自身だけでなく、家族の方々、お見舞いの方々もこれをご覧の上、協力をお願いします。

(4)「安全対策ガイドブック 第1版」発行

3.「医療の質・安全教育」の実施

 今年度から QMS-H研究会の協力のもと、経験年数に応じた(層別)質・安全教育を開始しました。新人職員、一般職員(入職5〜8年、10〜15年)、管理職に層別し、それぞれの立場での「知る、理解する、実践できる、指導できる、評価できる」といった到達目標を示し、研修を受講してもらっています。

 新人の時から系統だった教育をしていくことが病院の将来を作るものと考えています。

4.臨床指標

 臨床指標(平成23年度版)

川口市立医療センター

048-287-2525(代表)

〒333-0833 川口市西新井宿180

安行診療所(内科・小児科)

048-294-3711(代表)

〒334-0057 川口市安行原191-1

本町診療所(内科・小児科・眼科)

048-222-3100(代表)

〒332-0012 川口市本町3-6-30

川口市立医療センター
Copyright © 2017 Kawaguchi Municipal Medical Center